物理マシン (PM) または仮想マシン (VM) のマイグレーションにより、ネットワークを経由して everRun Enterprise システムの新しい VM にマシンを転送します。(「everRun MX システムから everRun Enterprise システムに OVF ファイルをインポートする」または「Avance システムから everRun Enterprise システムに OVF ファイルをインポートする」で説明されているように、Open Virtualization Format (OVF) ファイルを everRun Enterprise システムにインポートすることもできます。)
PM または VM をネットワーク経由でマイグレーションするには、ソース PM または VM で P2V クライアント (virt-p2v) をブートし、クライアントを使用してソース側からセキュアなネットワーク転送の構成、開始、およびモニタリングを行います。マイグレーションが完了するまでは everRun Enterprise システムで必要となる構成手順はありませんが、everRun 可用性コンソールの [ボリューム] ページに新しい VM に関連付けられたボリュームが順次表示されるので、マイグレーションの進行状況を確認できます。
Ubuntu ベースの PM または VM の場合、マイグレーションを行う前に /boot/grub/grub.cfg ファイルを編集して gfxmode パラメータを text に変更する必要があります (たとえば set gfxmode=text)。これを行わないと、新しい VM のコンソールが everRun Enterprise システムでハングします。マイグレーションの後、ソース PM または VM で元の設定を復元できます。
P2V クライアントの ISO ファイルを everRun Enterprise ダウンロードとサポート ページ (http://www.stratus.com/go/support/everrun) のドライバとツール セクションからダウンロードします。
静的なネットワーク設定を指定するには、オプションで [Automatic configuration (自動構成)] チェック ボックスをオフにして [IP Address (IP アドレス)]、[Gateway (ゲートウェイ)]、および [DNS Servers (DNS サーバ)] の設定を入力します。
それ以外の場合は、デフォルトの設定のままにして DHCP を使用します。
マイグレーションに含める [Fixed Storage (固定ストレージ)] デバイスを選択するには、各デバイスの読み込みのチェック ボックスをオンにします。
ブート ボリュームを含めて少なくとも 1 つの固定ストレージ デバイスを選択する必要があります。(P2V クライアントは Linux ベースのユーティリティなので、すべてのデバイスが Linux デバイス名を使って表示されます。したがって sda はブート ボリュームを表します。)
P2V クライアントはマイグレーションのリムーバブル メディアとネットワーク インタフェースを自動的に管理します。いずれの項目を選択した場合も、everRun Enterprise システムの新しい VM には CD/DVD ドライブおよびネットワーク インタフェースがそれぞれ 1 つずつだけ転送されます。新しい VM の CD/DVD 構成は変更できませんが、マイグレーション後に必要に応じて VM に追加のネットワーク インタフェースをプロビジョニングすることは可能です。
上部パネルで新しい VM を選択して [構成] をクリックし、仮想マシンの再プロビジョニング ウィザードを開きます。「仮想マシンのリソースを再プロビジョニングする」を参照してください。ウィザードを使用して VM に必要な vCPU、メモリ、ストレージ、およびネットワーク設定を構成します。
ウィザードの最後のページで [完了] をクリックし、変更を有効にします。
Windows ベースの VM の場合、次の手順で必要な VirtIO ドライバをインストールします (Linux ベースのシステムには既にインストールされています)。
everRun Enterprise システムで操作に不要なゲスト オペレーティング システムのサービスをすべて無効にします。
これらのサービスを無効にした後、ゲスト オペレーティング システムを再起動して変更を実装します。
新しい VM が正しく機能することを確認した時点でマイグレーション プロセスは完了します。ただし everRun Enterprise システムは、高可用性 (HA) または フォールト トレラント (FT) 運用モードを有効にするため、PM 間のデータの同期を続行することがあります。
必要な場合は以下の情報を参照してマイグレーション プロセスで発生した問題を解決してください。
マイグレーション プロセスをキャンセルするには
P2V クライアントを実行しているソース PM または VM の電源をオフにします。
キャンセルしたマイグレーションや失敗したマイグレーションをクリーンアップするには
everRun 可用性コンソールを開いてソース PM または VM に関連するマイグレーション済みボリュームをすべて削除します。マイグレーション プロセスを再開するには、ソース PM または VM で P2V クライアントをリブートします。
失敗したマイグレーションから復旧するには
マイグレーション プロセスが失敗した場合、ソース PM または VM で P2V クライアントにエラー メッセージが表示されます。また、everRun Enterprise システムにもメッセージが表示されることがあります。これらのメッセージに基づいて問題を特定します。
その後もマイグレーションが失敗する場合、可能であればサーバサイド デバッグを有効にします。マイグレーションの後、Stratus 認定サービス業者に送信する診断ファイルを作成します。詳細については「診断ファイルを作成する」を参照してください。診断ファイルには、マイグレーション プロセスで生成されたサーバサイドのデバッグ メッセージが含まれています。
新しい VM のコンソールが everRun Enterprise システムでハングした場合に復旧するには
Ubuntu ベースの VM では、マイグレーション プロセスを実行する前に everRun 可用性コンソールgfxmode パラメータが正しく設定されていないと、VM コンソールが でハングします (「注意」を参照してください)。VM コンソールがハングする場合、everRun 可用性コンソールでコンソールが開くまで VM を何度か再起動してから、その後の問題発生を回避できるよう gfxmode パラメータを修正します。
VM コンソールのトラブルシューティングの詳細については、「仮想マシン コンソールのセッションを開く」を参照してください。
everRun Enterprise システムの VM で見つからないデータ ボリュームを復旧するには
インポートの完了後に everRun Enterprise システムの VM にデータ ボリュームが表示されない場合、次の手順に従ってこれらのボリュームを手作業で復元できます。
everRun Enterprise システムの VM で見つからないネットワーク デバイスを復旧するには
インポートの完了後に everRun Enterprise システムの VM にネットワーク デバイスが表示されない場合、次の手順に従ってこれらのデバイスを手作業で復元できます。
関連トピック
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