アプリケーション整合性のあるスナップショットを作成するため QEMU ゲスト エージェントをインストールする (Windows ベースの VM)
アプリケーション整合性のある仮想マシン (VM) スナップショットを作成したい場合、Windows ベースのゲスト オペレーティング システムに Quick EMUlator (QEMU) ゲスト エージェントをインストールします。everRun スナップショットの概要については、「スナップショットを管理する」を参照してください。
通常の場合、アプリケーションはその稼働中にトランザクション処理、ファイルの開閉、メモリへの情報保存などさまざまな操作を行います。アプリケーションがまだ稼働している状態で VM スナップショットを作成すると、停電の後でシステムを再起動するのと類似した状況が発生します。今日ではほとんどのファイル システムがそのような停電から復旧できるように設計されていますが、特に大量のトランザクションを処理するアプリケーションの実行中などは、復旧処理の間に一部のデータが壊れたり失われる可能性もあります。そのような場合にアプリケーションの準備をせずにスナップショットを作成すると、"クラッシュ整合性" のあるスナップショット、つまりクラッシュや停電の後に作成したかのようなスナップショットが作成されます。
Microsoft Windows に用意されているボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) を利用すると、ファイル システムおよびアプリケーションに対して、スナップショットやバックアップの作成中に一時的に操作を "休止"、つまりフリーズする必要があることを通知できます。お使いのアプリケーションで VSS がサポートされている場合には、everRun ソフトウェアから QEMU ゲスト エージェントおよび VSS を経由して、everRun システム上のスナップショットの作成中にアプリケーションを休止するよう通知を送り、スナップショットのアプリケーション整合性を確保することが可能です。
- デフォルトでは、QEMU ゲスト エージェントをインストールして、Microsoft VSS からシグナルを受信した場合に休止するようアプリケーションを明示的に構成しない限り、すべてのスナップショットがクラッシュ整合性を持つと見なされます。
- QEMU ゲスト エージェントをインストールする際、場合によっては VM の再起動が必要です。VM が使用中の場合には、この手順のためにメンテナンス期間を設定してください。
- Windows QEMU ゲスト エージェントを構成する場合、スナップショットの作成時にログ ファイルを保存するオプションを有効にしないでください。QEMU ゲスト エージェントがスナップショットの作成中にログ ファイルを作成しようとすると、VSS タイムアウトが発生してスナップショットを完了できない場合があります。
QEMU ゲスト エージェントをインストールするには
- everRun 可用性コンソールを使用して everRun システムにログオンします。
- [仮想マシン] ページで、VM を選択します。
- [コンソール] をクリックして Windows ゲスト オペレーティング システムにログオンします。
- QEMU ゲスト エージェント インストーラをお使いのシステムに転送するには、次のいずれかを実行します。
- Web ブラウザを開いて、インストーラを [Downloads (ダウンロード)] ページ (https://www.stratus.com/services-support/downloads/?tab=everrun) の [Drivers and Tools (ドライバとツール)] セクションからダウンロードします。
- インストーラが保存されたローカル ネットワーク共有をマウントし、これをお使いのシステムにコピーするか、共有から実行できるように準備します。
- インストーラのアイコンをダブルクリックして起動します。QEMU ゲスト エージェントのセットアップ ウィザードが表示されます。
- ライセンス情報を読みます。問題がなければ [ライセンス条項および使用条件に同意する] をクリックします。
- [インストール] をクリックして、ソフトウェアのインストールを開始します。
- Windows にドライバ ソフトウェアの発行元を確認できないというメッセージが表示された場合、[インストール] をクリックしてソフトウェアのインストールを続行します。
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ゲスト オペレーティング システムを再起動するプロンプトが表示されたら、[再起動] をクリックします。
Windows が再起動されると、ドライバ ソフトウェアがインストールされたというメッセージが表示されます。
- ゲスト オペレーティング システムを再起動するプロンプトが再び表示されたら、[再起動] をクリックします。
QEMU ゲスト エージェントが正しくインストールされて実行されていることを確認するには
[サービス] を開きます。たとえば、[スタート]、[ファイル名を指定して実行] の順にクリックし、services.msc と入力して [実行] をクリックします。以下のサービスが存在していて実行中であることを確認します。
- QEMU ゲスト エージェント (常に実行)
- QEMU ゲスト エージェント VSS プロバイダ (休止中のみ実行されることもあります)
[デバイス マネージャー] を開きます。たとえば、[スタート]、[コントロール パネル]、[ハードウェア]、[デバイス マネージャー] の順にクリックします。次のドライバがインストールされていて、実行中であることを確認します。
- VirtIO Serial Driver ([システム デバイス] の下)