アプリケーション整合性のあるスナップショットを作成するため QEMU ゲスト エージェントをインストールする (Linux ベースの VM)
アプリケーション整合性のある仮想マシン (VM) スナップショットを作成したい場合、Linux ベースのゲスト オペレーティング システムに Quick EMUlator (QEMU) ゲスト エージェントをインストールします。everRun スナップショットの概要については、「スナップショットを管理する」を参照してください。
通常の場合、アプリケーションはその稼働中にトランザクション処理、ファイルの開閉、メモリへの情報保存などさまざまな操作を行います。アプリケーションがまだ稼働している状態で VM スナップショットを作成すると、停電の後でシステムを再起動するのと類似した状況が発生します。今日ではほとんどのファイル システムがそのような停電から復旧できるように設計されていますが、特に大量のトランザクションを処理するアプリケーションの場合などは、復旧処理の間に一部のデータが壊れたり失われる可能性もあります。そのような場合にアプリケーションの準備をせずにスナップショットを作成すると、"クラッシュ整合性" のあるスナップショット、つまり停電後に作成したかのようなスナップショットが作成されることになります。
お使いのアプリケーションで QEMU シグナルがサポートされている場合、everRun ソフトウェアでは QEMU ゲスト エージェントを経由してアプリケーションにシグナルを送り、everRun システム上のスナップショットの作成中に、アプリケーションが確実に "休止"、つまりフリーズするように通知して、スナップショットのアプリケーション整合性を確保することが可能です。
大半の Linux ディストリビューションには QEMU ゲスト エージェントが (通常は qemu-guest-agent パッケージとして) 付属しています。QEMU ゲスト エージェントのインストールと構成の詳細については、お使いの Linux ディストリビューションのマニュアルを参照してください。
- デフォルトでは、QEMU ゲスト エージェントをインストールして、everRun ソフトウェアからシグナルを受信した場合に休止するようアプリケーションを構成しない限り、すべてのスナップショットがクラッシュ整合性を持つと見なされます。
- QEMU ゲスト エージェントをインストールする際、場合によっては VM の再起動が必要です。VM が使用中の場合には、このインストール処理のためにメンテナンス期間を設定してください。