アップグレード キットを使用して everRun ソフトウェアをアップグレードする

このトピックでは、everRun ソフトウェアのアップグレード キットを使用してシステム ソフトウェアをアップグレードする方法を説明します。また、システムをアップグレードする前に、キットをダウンロードしてからシステムにアップロードする必要がある場合、その方法についても説明します。(システムのアップグレードに DVD を使用する場合、「DVD を使用して everRun をリリース 7.3.4.0 からアップグレードする」を参照してください)。オプションで一時停止を有効にしてアップグレードを制御することもできます。一時停止中のシステムの検査は、システムで管理されていないサードパーティ製ツールやその他のサービスを確認したり再構成する場合に役立ちます。

注意事項: everRun システムの CentOS ホスト オペレーティング システムを、Stratus 以外のソースから更新しないでください。everRun ソフトウェアと一緒にインストールされる CentOS リリースのみを使用してください。
前提条件:
  • everRun システムをアップグレードする前に、各種のシステム チェックを実行する必要があります。詳細については、ナレッジ ベースにアクセスして、「Pre-upgrade system check for everRun (everRun のアップグレード前のシステム チェック)」という記事 (KB-4061) を検索してください。「ナレッジ ベースの記事にアクセスする」を参照してください。
  • システム ソフトウェアをアップグレードする前に、すべての PM と VM が正常な稼働状態になければなりません。アップグレードを開始する前に、everRun 可用性コンソールで PM または VM の問題を示すアラートが発生していないことを確認してください。
  • システム ソフトウェアのアップグレードを行う前に、すべての VCD および USB メディアを VM から取り出してください。VCD または USB メディアが VM に接続されたままの場合、システムがアップグレード プロセスのために VM をマイグレーションして PM をメンテナンス モードに切り替えることはできません。
  • システムがアップグレード キットの要件を満たしていることを確認するには、このトピックの説明に従って [評価] ボタンまたは AVCLI の 「kit-qualify」 コマンドを使用します。
: アップグレードを行うと、システムの AVCLI ソフトウェアもアップグレードされます。ただし、リモート管理コンピュータに AVCLI がインストールされている場合、リモート コンピュータの AVCLI を手動で最新のバージョンにアップグレードする必要があります。AVCLI ソフトウェアは [Downloads (ダウンロード)] ページ (https://www.stratus.com/services-support/downloads/?tab=everrun) の [Drivers and Tools (ドライバとツール)] セクションから入手できます。リモート コンピュータに AVCLI を手動でインストールする手順については、「AVCLI コマンドの概要」を参照してください。

次に手順を示します。

「I. アップグレード キットをダウンロードするには」
「II.システムにアップグレード キットをアップロードするには 」
「III.ソフトウェアを評価するには 」 (オプション)
「IV.システム ソフトウェアをアップグレードするには 」

I. アップグレード キットをダウンロードするには

利用可能な更新がある場合、新しいシステム ソフトウェアを含むアップグレード キットがまだダウンロードされていない場合には、ダウンロードすることができます。[アップグレード キット] ページから、[利用可能なソフトウェア更新] ウィンドウで [ソフトウェアのダウンロード] をクリックします (「[アップグレード キット] ページ」を参照)。

あるいは、ソフトウェアを Stratusダウンロード ページからダウンロードすることもできます。

: everRun 可用性コンソール[アップグレード キット] ページで使用できる保存済みキットは 2 つだけです。ページに 2 つのキットが表示されているときに、もう 1 つ別のキットをダウンロードするには、その前にキットを 1 つ削除する必要があります。
  1. [Downloads (ダウンロード)] ページ (https://www.stratus.com/services-support/downloads/?tab=everrun) を開きます。
  2. アップグレード セクションにスクロールして、アップグレード リンクをクリックしてキットをダウンロードします。
  3. ローカル コンピュータでファイルを保存するロケーションに移動します。必要な場合、everRun 可用性コンソールを実行しているリモート管理コンピュータにファイルを転送します。

II.システムにアップグレード キットをアップロードするには

必要な場合、次のいずれかの方法でアップグレード キットをアップロードします。

III.ソフトウェアを評価するには

ソフトウェアを評価して、システムがアップグレード キットの要件を満たしているかどうかを確認します。(この手順は推奨しますが、必須ではありません。)

次のいずれかの方法を使用します。

評価の所要時間は最大 6 分です。評価に成功した場合、次のステップに進みます。

評価に失敗した場合は、ポップアップ ウィンドウが開いてエラーの原因を示すメッセージが表示されます。これらのメッセージには、リリースがサポートされない、ストレージが不足している、パーティションに問題がある、VM のシャットダウンが必要、あるいはその他のシステム アップグレードに関する情報が示されます。たとえば、システムのディスク領域が不足していてアップグレードを完了できない場合、空き容量の不足を示すメッセージに必要な容量が報告されます。評価の問題を解決するための詳しい情報は、Stratus カスタマ サービス ポータル (https://support.stratus.com)ナレッジ ベースで該当する評価エラー メッセージを検索してください。

IV.システム ソフトウェアをアップグレードするには

  1. 次のいずれかの方法を使用して、アップグレードを開始します。

    • [アップグレード キット] ページで [アップグレード] をクリックします。
    • avcli kit-upgrade コマンドを実行します。

    システムのアップグレードが選択されたことを示す [確認] ウィンドウが開き、選択したアップグレード キットへのアップグレードの確認を求めるメッセージが表示されます。このウィンドウには、アップグレードを制御するために一時停止を有効にするチェック ボックスも表示されます。一時停止を有効にするには、[各ノードのアップグレード後に一時停止] ボックスをオンにします。

  2. [はい] をクリックしてアップグレードを続行します。

    アップグレードが開始されます。一時停止を有効にした場合、アップグレードのステップを示す図に、アップグレードの現在の状態が表示されます。アップグレードが一時停止された場合、続行するには [最終処理] をクリックする必要があります。

ノードがアップグレードされた後、もう片方のノードをアップグレードするまでは、2 つのノードで異なるバージョンのソフトウェアが実行されています。この間、マストヘッドに「システムは次の状態で稼働中: バージョン不一致」というメッセージが表示されます。

: everRun リリース 7.5.0.5 にアップグレードした後、実行中の全 VM をシャットダウンしてから再起動し、リリース 7.5.0.5 で利用可能な VM の機能やパフォーマンスの改善点を有効にしてください。これはアップグレードの直後に行う必要はありませんが、VM でリリース 7.5.0.5 のすべての機能を有効にするには、VM のシャットダウンと再起動が必要条件となります。VM のシャットダウンと再起動の詳細については、「仮想マシンの運用を管理する」を参照してください。

アップグレードが完了した後は、すべての Windows ベースの VM 上の更新された virtIO ドライバをチェックします。詳細については、「VirtIO ドライバを更新する (Windows ベースの VM)」を参照してください。

関連トピック

「ソフトウェア更新を管理する」

「[アップグレード キット] ページ」

「AVCLI コマンドの説明」 (「キット情報」を参照)

「everRun 可用性コンソール」

「everRun 可用性コンソールを使用する」