物理マシン (PM) または仮想マシン (VM) のマイグレーションでは、ネットワークを経由して everRun 7.x システムの新しい VM にマシンを転送します。(Open Virtualization Format (OVF) ファイルを everRun 7.x システムにインポートすることもできます。概要は「仮想マシンを作成/マイグレーションする」を参照してください。)
PM または VM をネットワーク経由でマイグレーションするには、ソース PM または VM で P2V クライアント (virt-p2v) をブートし、このクライアントを使用してソース側からセキュアなネットワーク転送の構成、開始、およびモニタリングを行います。マイグレーションが完了するまでは everRun システムで構成手順を行う必要はありませんが、everRun 可用性コンソールの [ボリューム] ページに新しい VM に関連付けられたボリュームが順次表示されるので、マイグレーションの進行状況を確認できます。
Ubuntu ベースの PM または VM の場合、マイグレーションを行う前に /boot/grub/grub.cfg ファイルを編集して gfxmode パラメータを text に変更する必要があります (たとえば set gfxmode=text)。これを行わないと、新しい VM のコンソールが everRun システムでハングします。マイグレーションの後、ソース PM または VM で元の設定を復元できます。
P2V クライアントの ISO ファイルを、 everRun サポート ページ (http://www.stratus.co.jp/customer_support/index.html)のドライバとツール セクションからダウンロードします。
ISO イメージの整合性を検証する場合、関連する fciv (Windows) または md5sum (Linux) チェックサム ファイルも同時にダウンロードして、「everRun ソフトウェアを入手する」で説明されているコマンドに類似したコマンドを実行します。
P2V クライアントの ISO ファイルを、 everRun サポート ページ (http://www.stratus.co.jp/customer_support/index.html)のドライバとツール セクションからダウンロードします。
ISO イメージの整合性を検証する場合、関連する fciv (Windows) または md5sum (Linux) チェックサム ファイルも同時にダウンロードして、「everRun ソフトウェアを入手する」で説明されているコマンドに類似したコマンドを実行します。
マイグレーション プロセスに使用するネットワーク設定を構成するプロンプトが表示された場合、構成を行います。それ以外の場合はステップ 3 に進みます。ネットワーク設定を構成するには
静的なネットワーク設定を指定するには、オプションで [Automatic configuration (自動構成)] チェック ボックスをオフにして [IP Address (IP アドレス)]、[Gateway (ゲートウェイ)]、および [DNS Servers (DNS サーバ)] の設定を入力します。
それ以外の場合は、デフォルトの設定のままにして DHCP を使用します。
マイグレーションに含める [Fixed Storage (固定ストレージ)] デバイスを選択するには、各デバイスの読み込みのチェック ボックスをオンにします。
ブート ボリュームを含めて少なくとも 1 つの固定ストレージ デバイスを選択する必要があります。(P2V クライアントは Linux ベースのユーティリティなので、すべてのデバイスが Linux デバイス名を使って表示されます。したがって sda はブート ボリュームを表します。)
P2V クライアントはマイグレーションのリムーバブル メディアとネットワーク インタフェースを自動的に管理します。いずれの項目を選択した場合も、everRun システムの新しい VM には CD/DVD ドライブおよびネットワーク インタフェースがそれぞれ 1 つずつだけ転送されます。新しい VM の CD/DVD 構成は変更できませんが、マイグレーション後に必要に応じて VM に追加のネットワーク インタフェースをプロビジョニングすることは可能です。
上部パネルで新しい VM を選択して [構成] をクリックし、仮想マシンの再プロビジョニング ウィザードを開きます。「仮想マシンのリソースを再プロビジョニングする」を参照してください。ウィザードを使用して VM に必要な vCPU、メモリ、ストレージ、およびネットワーク設定を構成します。
ウィザードの最後のページで [完了] をクリックし、変更を有効にします。
Windows ベースの VM の場合、必要な VirtIO ドライバを次の手順でインストールします (Linux ベースのシステムには既にインストールされています)。
通常の場合、Windows ではドライバをインストールするプロンプトが表示されるか、ドライバが自動的にインストールされます。システムが再起動して新しいドライバが適用されたら、これらのドライバが存在することを確認します。必要な場合は、次の手順でドライバをインストールします。
[ネットワーク アダプタ] を展開して [Red Hat VirtIO Ethernet Adapter] が存在することを確認します。VM 内のネットワーク インタフェースの数によっては、複数のアダプタが存在する場合もあります。
[Red Hat VirtIO Ethernet Adapter] が存在しない場合、[その他のデバイス] を展開して不明なイーサネット コントローラ デバイスを右クリックします。[ドライバ ソフトウェアの更新] を選択し、ウィザードの指示に従い [Red Hat VirtIO Ethernet Adapter] ドライバを自動検索してインストールします。追加の各イーサネット コントローラ デバイスについてドライバの更新手順を繰り返します。
[ストレージ コントローラ] を展開して [Red Hat VirtIO SCSI controller] が存在することを確認します。VM 内のボリュームの数によっては、複数のコントローラが存在する場合もあります。
[Red Hat VirtIO SCSI controller] が存在しない場合、[その他のデバイス] を展開して不明な SCSI コントローラ デバイスを右クリックします。[ドライバ ソフトウェアの更新] を選択し、ウィザードの指示に従い [Red Hat VirtIO SCSI controller] ドライバを自動検索してインストールします。追加の各 SCSI コントローラ デバイスについてドライバの更新手順を繰り返します。
everRun システムで操作に不要なゲスト オペレーティング システムのサービスをすべて無効にします。
これらのサービスを無効にした後、ゲスト オペレーティング システムを再起動して変更を実装します。
新しい VM が正しく機能することが確認できたら、マイグレーション プロセスは完了します。ただし everRun システムは、高可用性 (HA) または フォールト トレラント (FT) 運用モードを有効にするため、PM 間のデータの同期を続行することがあります。
必要に応じて以下の情報を参照し、マイグレーション プロセスで発生した問題を解決してください。
マイグレーション プロセスをキャンセルするには
P2V クライアントを実行しているソース PM または VM の電源をオフにします。
マイグレーションをキャンセルしたり、マイグレーションが失敗した後でクリーンアップするには
everRun 可用性コンソールを開いてソース PM または VM に関連するマイグレーション済みボリュームをすべて削除します。マイグレーション プロセスを再開するには、ソース PM または VM で P2V クライアントをリブートします。
失敗したマイグレーションから復旧するには
マイグレーション プロセスが失敗した場合、ソース PM または VM で P2V クライアントにエラー メッセージが表示されます。また、everRun システムにもメッセージが表示されることがあります。これらのメッセージに基づいて問題を特定します。
その後もマイグレーションが失敗する場合、可能であればサーバサイド デバッグを有効にします。マイグレーションの後、Stratus 認定サービス業者に送信する診断ファイルを作成します。詳細については「診断ファイルを作成する」を参照してください。診断ファイルには、マイグレーション プロセスで生成されたサーバサイドのデバッグ メッセージが含まれています。
新しい VM のコンソールが everRun システムでハングした場合に復旧するには
Ubuntu ベースの VM では、マイグレーション プロセスを実行する前に everRun 可用性コンソールgfxmode パラメータが正しく設定されていないと、VM コンソールが でハングします (「注意」を参照してください)。VM コンソールがハングする場合、everRun 可用性コンソールでコンソールが開くまで VM を何度か再起動してから、その後の問題発生を回避できるよう gfxmode パラメータを修正します。
VM コンソールのトラブルシューティングの詳細については、「仮想マシン コンソールのセッションを開く」を参照してください。
everRun システムの VM で見つからないデータ ボリュームを復旧するには
インポートの完了後に everRun システムの VM にデータ ボリュームが表示されない場合、次の手順に従ってこれらのボリュームを手作業で復元できます。
everRun システムの VM で見つからないネットワーク デバイスを復旧するには
インポートの完了後に everRun システムの VM にネットワーク デバイスが表示されない場合、次の手順に従ってこれらのデバイスを手作業で復元できます。
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