物理マシン (PM) または仮想マシン (VM) のマイグレーションでは、ネットワークを経由してシステムの新しい VM にマシンを転送します。(Open Virtualization Format (OVF) ファイルをシステムにインポートすることもできます。概要は、「仮想マシンを作成/マイグレーションする」を参照してください。)
下のドロップダウン メニューの手順では、PM または VM をネットワーク経由でマイグレーションし、ソース PM または VM で "P2V クライアント" (virt-p2v) をブートし、このクライアントを使用してソース側からセキュアなネットワーク転送の構成、開始、およびモニタリングを行う方法を示します。マイグレーションが完了するまではシステムで構成手順を行う必要はありませんが、everRun 可用性コンソールの [ボリューム] ページに新しい VM に関連付けられたボリュームが順次表示されるので、マイグレーションが進行中であることを確認できます。
Ubuntu 16.04 LTS VM の場合、KB-9400 にある、マイグレーション後にネットワーク接続を復元するために必要な解決方法を参照してください。
P2V クライアントの ISO ファイルを [Downloads (ダウンロード)] ページ (https://www.stratus.com/services-support/downloads/?tab=everrun) からダウンロードします。
ISO イメージの整合性を検証する場合、関連する fciv チェックサム ファイルもダウンロードし、さらに Microsoft サポート Web サイトから Microsoft File Checksum Integrity Verifier (FCIV) 実行可能ファイルをダウンロードしてください。ダウンロードした ISO ファイルが保存されているディレクトリに、両方のファイルを保存します。
コマンド プロンプトを開きます。ISO、実行可能ファイル、および検証ファイルを含むディレクトリから、次のようなコマンドを入力して ISO イメージを検証します。
fciv -v -xml virt-p2v-n.n.n-n.nnnnnnnn.n.el6.centos.xml
コマンドが成功した場合 (つまり
P2V クライアントの ISO ファイルを、[Downloads (ダウンロード)] ページ (https://www.stratus.com/services-support/downloads/?tab=everrun) の [Drivers and Tools (ドライバとツール)] セクションからダウンロードします。VM をマイグレーションするターゲットの everRun システム バージョンに一致するバージョンの P2V クライアントをダウンロードしてください。
ISO イメージの整合性を検証する場合、関連する fciv チェックサム ファイルもダウンロードし、さらに Microsoft サポート Web サイトから Microsoft File Checksum Integrity Verifier (FCIV) 実行可能ファイルをダウンロードしてください。ダウンロードした ISO ファイルが保存されているディレクトリに、両方のファイルを保存します。
コマンド プロンプトを開きます。ISO、実行可能ファイル、および検証ファイルを含むディレクトリから、次のようなコマンドを入力して ISO イメージを検証します。
fciv -v -xml virt-p2v-n.n.n-n.nnnnnnnn.n.el6.centos.xml
コマンドが成功した場合 (つまり
[Test connection (接続のテスト)] をクリックします。P2V クライアントが everRun システムに接続できる場合、[Next (次へ)] をクリックして操作を続行します。[Target properties (ターゲット プロパティ)]、[Fixed hard disks (固定ハード ディスク)]、およびその他の設定用のセクションを含むページが開きます。
P2V クライアントが接続できない場合には、接続設定を確認してから接続を再試行してください。
マイグレーションに含める [Fixed hard disks (固定ハード ディスク)] (ボリューム) を選択するには、各デバイスの横のチェック ボックスをオンにします。
ブート ボリュームを含めて 1 つ以上のボリュームを選択する必要があります。(P2V クライアントは Linux ベースのユーティリティなので、すべてのデバイスが Linux デバイス名を使って表示されます。したがって sda または vda はブート ボリュームを表します。)
ターゲット everRun システムに複数のストレージ グループがある場合、各ボリュームを作成するストレージ グループを選択することもできます。ボリューム エントリをダブルクリックして [Choose Storage Group (ストレージ グループの選択)] パネルを開きます。インポートしているボリュームのセクター サイズがサポートされるストレージ グループを必ず選択し (「仮想マシンのストレージを計画する」を参照)、ソース ボリュームに一致するセクター サイズを選択してください (P2V クライアントはボリュームのセクター サイズを変換できません)。ブート ボリュームのセクター サイズは 512B でなければなりません。セクター サイズを 4K または 512B に指定できるのはデータ ディスクのみです。
マイグレーションに含める [Network Interfaces (ネットワーク インタフェース)] を選択するには、各デバイスの横のチェック ボックスをオンにします。
ターゲットの everRun システムに複数の共有ネットワークがある場合、各ネットワーク インタフェースに接続する共有ネットワークを選択することもできます。ネットワーク インタフェースをダブルクリックして [Configure Network (ネットワークの構成)] ダイアログ ボックスを開き、ドロップダウン リストから共有ネットワークを選択します。
[Configure Network (ネットワークの構成)] ダイアログ ボックスで、特定のネットワーク インタフェースに MAC アドレスを指定することもできます。アドレスを指定しない場合、各ネットワーク インタフェースの MAC アドレスがシステムによって自動的に設定されます。
ネットワーク インタフェースの構成を完了したら [OK] をクリックします。
上部パネルで新しい VM を選択して [構成] をクリックし、仮想マシンの再プロビジョニング ウィザードを開きます。「仮想マシンのリソースを再プロビジョニングする」を参照してください。ウィザードを使用して VM に必要な vCPU、メモリ、ストレージ、およびネットワーク設定を構成します。
ウィザードの最後のページで [完了] をクリックし、変更を有効にします。
everRun システムで操作に不要なゲスト オペレーティング システムのサービスをすべて無効にします。
これらのサービスを無効にした後、ゲスト オペレーティング システムを再起動して変更を実装します。
新しい VM が正しく機能することが確認できたら、マイグレーション プロセスは完了します。ただしシステムは、高可用性 (HA)
必要に応じて以下の情報を参照し、マイグレーション プロセスで発生した問題を解決してください。
マイグレーション プロセスをキャンセルするには
P2V クライアントを実行しているソース PM または VM の電源をオフにします。
キャンセルしたマイグレーションや失敗したマイグレーションをクリーンアップするには
everRun 可用性コンソールを開いてソース PM または VM に関連するマイグレーション済みボリュームをすべて削除します。マイグレーション プロセスを再開するには、ソース PM または VM で P2V クライアントをリブートします。
失敗したマイグレーションから復旧するには
マイグレーション プロセスが失敗した場合、ソース PM または VM で P2V クライアントにエラー メッセージが表示されます。また、everRun システムにもメッセージが表示されることがあります。これらのメッセージに基づいて問題を特定します。
その後もマイグレーションが失敗する場合、可能であればサーバサイド デバッグを有効にします。マイグレーションの後、Stratus 認定サービス業者に送信する診断ファイルを作成します。詳細については、「診断ファイルを作成する」を参照してください。診断ファイルには、マイグレーション プロセスで生成されたサーバサイドのデバッグ メッセージが含まれています。
「Failed to mount '/dev/sda1: Operation not permitted ('/dev/sda1 をマウントできません。操作が許可されていません)」というエラー メッセージが表示されて失敗したマイグレーションから復旧するには
Windows ベースの PM または VM で次のエラー メッセージが表示されてマイグレーション プロセスが失敗する場合、"休止状態" または "高速スタートアップ" モードが有効になっている可能性があります。
Failed to mount '/dev/sda1': Operation not permitted
The NTFS partition is in an unsafe state.Please resume and shutdown Windows fully (no hibernation or fast restarting), or mount the volume read-only with the 'ro' mount option.
この問題を解決するには、ソース PM または VM で休止機能と高速スタートアップを無効にします。
[Administrator Power Shell (管理者)] を開いて次のコマンドを実行します。
> powercfg /h off
新しくマイグレーションした Linux ベースの VM が「ブート中」の状態から戻らない場合に復旧するには
VM のネットワークがオフラインの場合、Linux ベースの VM が でブート中everRun 可用性コンソールの状態のままになることがあります。
マイグレーション プロセス中に P2V クライアントは各ネットワーク インタフェースに新しい MAC アドレスを設定して、元の VM との競合を回避しようとします。Linux ベースの一部のオペレーティング システムは新しい MAC アドレスを検出し、元のインタフェースを維持したまま、その新しいネットワーク インタフェースを自動的に作成します。ゲスト オペレーティング システムはブートしますが、ネットワーク設定を手動で構成するまではネットワークがオフラインのままになることがあります。
この問題を解決するには、VM コンソールを開き、ゲスト オペレーティング システムにログオンしてネットワーク スタートアップ スクリプトを更新します。各ネットワーク インタフェースにつき 1 つのエントリだけを残すようにし、各インタフェースが環境に適した一意の MAC アドレスと正しいネットワーク設定を使用していることを確認してください。
everRun システムの VM で見つからないデータ ボリュームを復旧するには
インポートの完了後に everRun システムの VM にデータ ボリュームが表示されない場合、次の手順に従ってこれらのボリュームを手作業で復元できます。
everRun システムの VM で見つからないネットワーク デバイスを復旧するには
インポートの完了後に everRun システムの VM にネットワーク デバイスが表示されない場合、次の手順に従ってこれらのデバイスを手作業で復元できます。
新しいネットワーク ドライバを手動でインストールするには
PM や VM をマイグレーションした後、ネットワーク ドライバが正しくインストールされないことがあります (たとえば、[デバイス マネージャー] に警告 付きのドライバが一覧される場合があります)。この問題が発生した場合は、ドライバを手動でインストールしてください。
[コンピュータ上のデバイス ドライバの一覧から選択します] をクリックします。
ドライバがインストールされたら、everRun 可用性コンソールで VM の状態を確認します。状態が実行中 () であればドライバが正しく機能しています。