スナップショットを作成する
スナップショットを作成して、特定の時点における仮想マシン (VM) または VM 上の選択したボリュームのイメージを保存します。スナップショットを使用して、同じ everRun システム上に新しい VM を作成したり、スナップショットをネットワーク共有上のファイルにエクスポートして別の everRun システムで使用することもできます。デフォルトでは、everRun システムのスナップショット作成機能が有効に設定されています。 システムのスナップショット作成機能を無効にしたり、再度有効にする方法は、「スナップショットを無効または有効にする」を参照してください。スナップショットの概要については、「スナップショットを管理する」を参照してください。
VM のスナップショットは VM が実行中かどうかに関わらず作成できますが、"アプリケーション整合性" を持つスナップショットを作成するには (その場合、サポートされるアプリケーションがデータ整合性を確保するために操作を "休止" またはフリーズします)、次のトピックのいずれかに説明されている方法を使って、ゲスト オペレーティング システムを準備する必要があります。
- 「アプリケーション整合性のあるスナップショットを作成するため QEMU ゲスト エージェントをインストールする (Windows ベースの VM)」
- 「アプリケーション整合性のあるスナップショットを作成するため QEMU ゲスト エージェントをインストールする (Linux ベースの VM)」
作成できるスナップショットの最大数は、各 VM ボリュームのボリューム コンテナに割り当てられているストレージ容量によって異なります (「ボリューム コンテナのサイズを決定する」を参照)。必要な場合はボリューム コンテナを拡張できます。詳細については、「everRun システムのボリューム コンテナを拡張する」を参照してください。
- Linux ベースの VM の場合、別のシステムにエクスポートするために VM のスナップショットを作成するには、/etc/fstab ファイルを編集してデータ ボリュームのエントリをコメントアウトし、ブート ボリュームのみがマウントされるようにすることを検討してください。Linux ベースの VM は別のシステム上で異なるデバイス名を使用する可能性があります。したがって、元のデバイス名のボリュームをマウントできない場合に新しい VM がシングルユーザ モードでブートされることがあります。インポート プロセスの後、新しい VM で /etc/fstab のエントリを正しいデバイス名に復元できます。
- スナップショットの作成中にソース VM をシャットダウンする予定がある場合、このプロセスのために計画的なメンテナンス期間を設けることを検討してください。
- スナップショットを作成する際、デフォルトではすべてのボリュームが選択されます。ただし、ボリュームの選択は変更することができます。
- ブート ボリュームはすべてのスナップショットに必要です。
- VM を複製するためにスナップショットを使用する場合で、エクスポート後にソース VM を引き続き使用する予定の場合には、ターゲット システムへのインポート時に必ず異なる MAC アドレスおよび IP アドレスを設定してください。
- スナップショットの処理中に everRun システムがプライマリ PM からセカンダリ PM に切り替わった場合、スナップショットは失敗します。これはシステムの継続運用には影響しませんが、スナップショットは自動的に削除されるので、新しいスナップショットの作成を開始する必要があります。
- UEFI ブート ファームウェア インタフェースをもつ VM のスナップショットは作成できません。
- アプリケーション整合性のあるスナップショットを作成する場合、QEMU ゲスト エージェントがインストールされ実行されていることを確認します。詳細については、「アプリケーション整合性のあるスナップショットを作成するため QEMU ゲスト エージェントをインストールする (Windows ベースの VM)」を参照してください。
- 「Windows ドライブのラベルを管理する」を参照して、すべてのボリュームのラベルが正しいことを確認します。
- 再展開のためにゲスト オペレーティング システムを準備する必要がある場合、Windows システム準備ツール (Sysprep) を実行します。
アプリケーション整合性のあるスナップショットを作成する場合、QEMU ゲスト エージェントがインストールされ実行されていることを確認します。詳細については、「アプリケーション整合性のあるスナップショットを作成するため QEMU ゲスト エージェントをインストールする (Linux ベースの VM)」を参照してください。
スナップショットを作成するには
- everRun 可用性コンソールを使用して everRun システムにログオンします。
- [物理マシン] ページ (「[物理マシン] ページ」を参照) で、両方の PM が「実行中」の状態にあり、どちらの PM もメンテナンス モードではなく、同期の実行中でもないことを確認します。
- [仮想マシン] ページで、VM を選択します。
- VM を選択した状態で下部パネルの [スナップショット] ボタンをクリックします。
-
[仮想マシンのスナップショット] ダイアログ ボックスでは、デフォルトで ([キャプチャするボリューム] の下で) すべてのボリュームが選択されています。スナップショットに含めないボリュームの横にあるチェック ボックスをオフにします。ブート ボリュームはすべてのスナップショットに必要です。
オプションとしてスナップショットの [スナップショット名] と [説明] を入力できます。デフォルトでは、新規作成される各スナップショットのスナップショット名はその VM の名前になりますが、よりわかりやすい名前を入力することもできます。(スナップショット名は一意でなくても構いません。)
- [スナップショットを作成] をクリックします。スナップショットが開始され、ダイアログ ボックスが自動的に閉じます。
スナップショットの作成は通常数秒で完了しますが、VM のアクティビティ レベルおよび前回のスナップショットからの経過時間によっては、時間がかかる場合もあります。スナップショットのステータスは、[スナップショット] ページの [状態] 列で確認できます。
- 破損のアイコン () は、スナップショットがまだ処理中であるか、everRun システム内の 1 つのノードのみに書き込み済みであることを示します。
- 正常のアイコン () は、スナップショットの処理が完了したことを示します。
完了したスナップショットを使って新しい VM を作成する場合、「スナップショットから仮想マシンを作成する」を参照してください。完了したスナップショットをエクスポートするには、「スナップショットをエクスポートする」を参照してください。