構成を作成する

SplitSite 構成を作成するには、まず一般的な everRun システムの構成と、SplitSite 構成の VLAN 要件について検討します。その後、正しく計画された SplitSite 構成 (クォーラム サーバを含みます) を観察し、VLAN 要件の構成を理解します。また、一般的な everRun システムをインストールしてから SplitSite 構成を作成するプロセス全体についても把握しなければなりません。以下のセクションではこの情報が提供されています。

一般的な everRun システム

一般的な everRun システム構成では、2 台の PM が少なくとも 2 本の A-Link 用ネットワーク ケーブルで直接接続されています。1 つの A-Link は通常プライベート ネットワーク (priv0) として機能します。2 台の PM にはビジネス ネットワーク用の追加のネットワーク接続があり、これは everRun 可用性コンソールおよびシステムでホストされるゲスト VM によって使用されます。次の図は一般的な構成を示すものです。(図のポート ラベル A2A1P2P1 は例です。大半の everRun システムにはポート ラベルがありません。)

一般的な構成において PM 間の物理的な距離は 1 本の A-Link ネットワーク ケーブルの長さによって制限されます。これは約 33 ft (10m) です。物理的な環境と周囲の電気ノイズを考慮に入れると、この距離は大幅に短くなることもあります。

クォーラム サーバのある SplitSite 構成

正しく計画された SplitSite 構成は、2 箇所にある 2 つのノードと、3 つ目の箇所でクォーラム サービスを実行する 3 台目のコンピュータとで構成されています。SplitSite 構成内には単一障害点が存在しないよう、これら 3 台すべてのコンピュータが適切なネットワーク スイッチ機器でネットワーク化されています。次の図はそのような構成の例です。ここではサイト A に node0、サイト B に node1、そしてサイト C にクォーラム サーバがあります。

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  1. 各 A-Link は、スイッチ A とスイッチ B の間に構成された独自の VLAN に接続されます。
  2. この図では便宜上 DNS サーバとゲートウェイは省略されていますが、SplitSite 構成には DNS サーバへの接続と、ネットワーク故障に備えてゲートウェイを含めなければなりません。
  3. 最大限の保護を確保するため、各サイトに冗長スイッチをインストールしますが、図にはこれらのスイッチが表示されていません。図に示す構成では、サイト A とサイト B の "それぞれに" 2 つのスイッチを含める必要があります。A-Link がその一方のスイッチを経由し、ビジネス ネットワークはもう片方のスイッチを経由します。可能であれば、短時間の停電による障害を回避できるよう、各スイッチに異なる回線からの電源を供給するか、UPS を使用してください。

SplitSite VLAN の要件

スイッチ A とスイッチ B 間の A-Link 接続にはスイッチ上の VLAN 構成が必要となります。A-Link トラフィックはルーティングが不可能で、接続は 1 本の長いネットワークをエミュレートする必要があります。各 A-Link はその独自の VLAN 上で隔離されていなければなりません。

スイッチ機器間に VLAN を作成できない場合、イーサネットツーファイバのメディア コンバータを使用して 2 台の PM 間にさらに長いファイバー接続を作成できます。ただし、2 つの A-Link ファイバ接続を同じ物理的な導管には通さないでください。そうすると単一障害点が作成されます。

さらに、クォーラム サービス コンピュータは node0 と node1 のどちらともスイッチを共有できません。これは、スイッチの共有により単一障害点が作成されるためです。

A-Link およびクォーラム接続の遅延の要件に関する詳細については、「ネットワークの要件を満たす」を参照してください。

初期インストールから SplitSite 構成の完了まで

SplitSite 構成を作成する際は、まず everRun 構成なしで一般的な SplitSite システムをインストールします。作業を簡単にするには、ノードを並べてインストールします。「作業の開始」を参照してください。

一般的なシステムが正常に作動するようになったら、SplitSite 構成を作成します。

  1. まだ行っていない場合、「SplitSite 構成を作成する」のすべてのセクションを通読します。
  2. クォーラム コンピュータをインストールしてクォーラム サーバを有効にします。次に記載されているすべての情報に従ってください。
  3. クォーラム サーバが両方のノードにアクセスできることを確認します。
  4. 1 つのノードを正常にシャットダウンします。「物理マシンをシャットダウンする」を参照してください。
  5. シャットダウンしたノードを離れたサイトに移します。

  6. インフラストラクチャを接続します。上にある SplitSite 構成の図は、次を含む接続を示しています。

    • priv0 接続
    • ibiz0 接続
    • 2 つ目の A-Link 接続
  7. 電源をオンにしてノードを (再) 接続します。

  8. 構成を確認します。以下のことを確かめてください。

    • 共有ネットワークが正しくペアリングされること — everRun 可用性コンソール[ネットワーク] ページに移動して、すべてのネットワークの状態が緑のチェックマークになっていることを確認します。必要に応じて、インフラストラクチャの問題のトラブルシューティングを行います。
    • クォーラム接続が再確立されること — コンソールで [基本設定][クォーラム サーバ] の順にクリックして [クォーラム サーバ] ページに移動します。クォーラム サーバの状態が緑のチェックマークになっていることを確認します。必要に応じて、インフラストラクチャの問題のトラブルシューティングを行います。
    • プライマリ ノードが node0 から node1 へ移行でき、コンソールが両方の構成で接続できること — 各ノードをメンテナンス モードにします (「メンテナンス モード」を参照)。
  9. VM を (再) 接続する — VM をノード間でマイグレーションします (「物理マシンまたは仮想マシンをシステムにマイグレーションする」を参照)。VM ネットワークの正しいネットワーク フェールオーバーを確認します。

  10. ネットワークのステータスを評価してイーサネット フェイルオーバーを検証します (「[ネットワーク] ページ」を参照)。